dreaming

[[]]2月のライヴで、6年くらい前にやっていたビッグバンドで歌っていた曲を歌うことになったので、昔の音源を聞こうと思って整理。

というか、MDというものをもう使わなくなってしまったので、
プレイヤーに入れても反応しないのも、ずっと戸棚の奥に隠れていたし、無理ないよな…。


なんとか聞けたところで、大学軽音サークル時代の数え切れないほどの音源が出てきた。

ハタチの私がサークルのみんなの前で初めて「dreaming」を歌ったときの音源もその中にあった。



ゆったりで、下手で、つたない英語の歌詞がしきつめてある。




私が、英語の歌を作ろうと思ったきっかけが、弟夏樹の誕生日。

私が19才のときかなあ。

音楽で頑張る弟に、私も音楽で何か応援がしたいと思って、

いつもは弟がうらやましくて、うらやましくてたまらなかった、

けど、このままじゃダメだと思って、このプレゼントを思いついた。


当時彼が演奏していた曲に、弟が主人公の言葉をつけた。

恥ずかしかったから、英語にすることにした。

そんなきっかけ。

「tears」



それ以来、英語の響きで歌うことがすごく好きになって、

アメリカに留学する直前、2006年の春に第2弾の英語曲

「dreaming」

ができた☆


今じゃ、dreamingは形を変えて日本語に生まれ変わったんだけれど。

私の大切な、大切な、はじまりの曲として大切に歌っています。


なぜか昔から、楽しく体に入っていった英語に、もっと体で触れてみたかった。

大好きな歌を、違う国でも歌ってみたかった。


「これから私は国を越えて、歌をうたいにいくんだ!

 ほんのかけらでもいいから、言葉も文化も違う人たちと、音楽で・笑顔でつながるんだ!

 私は今夢に向かえるんだね。そのことが最高にうれしいよ!」


夢に向かう自分の嬉しさをそのまま曲のタイトルにした。

出国三日前の一人暮らしのアパートの一室で、ひたすら下手なギターを弾きながら想いを言葉にしようとしていたことを思い出します。

3日もかからずして出来たこの曲を心にしまって、私はアメリカへと行きました。


目標は、アメリカで歌う!」


のちのち、この留学の目的が「語学留学」という大学の単位の一環であったことを思い知らされ、単位習得に燃えなければならなかったけれど・・・(笑)


まあそんなこんなで、
カリフォルニア生活は楽しくて、楽しくて、楽しすぎた。

運命のように出会った、最高に気の合う仲間たちと毎晩のように飲んで、日本では経験できない刺激がたっぷりつまった街へと出ていった。

海岸で歌っていた一人の男の人に、ためらう瞬間もなく話しかけ、彼の前でがむしゃらに私も歌を歌った。

友達ができては、歌い。

友達の誕生日がくれば、歌った。

黒人のラップダンサー、マーカスに連れられ、彼らの曲のレコーディングにまで参加しにいった。
私が、勝手に行ったようなもんだネ(笑)


そして念願叶い、

学校の卒業式で歌った。

地球のたくさんの国からあつまった色んな目の色をした人たちの前で

歌をうたった。

一生忘れない、大切な思い出。


伴奏してくれた、韓国人ギタリストのクリスに、ピアノのジェシカ。一緒に歌ってくれた、モニーク。


Over the Rainbow

「What a wonderful world」


どちらも私の大切な曲たちです。


私の「dreaming」は、何が起こるかさえもわからなかった出発前の歌詞を大幅に超えてくれた。

ここでしかできなかっただろう一生に一度の出逢いと、そこにいた人々のおかげ。

そして、恐れを知らずに突っ走ったハタチの私の勇気があったからだろうか。


海外生活が好きになり、英語も当時に比べたら堪能になってきた今となれば、英語の下手さに恥ずかしくもなるけれど、

でも大事なのは、そこじゃないということを知っていた。


「想いを歌にする」


留学を終えた私は、この言葉の意味がわかったような気がした。


「もっと自然でシンプルで、日記帳みたいでいいんだ」って。


そこに私らしさの味付けをして、それが空気や人とどう交わっていくのかをこの目で見ていけばいいんじゃないかな。


と。


かっこつけるな、自分。


と思ったっけ。






そして、私は1年半後の大学卒業時の卒業論文のテーマを決めることになる。


Over the Rainbowの魅力にせまる」


私がアメリカで歌った大好きなあの曲だ。


「クライサーン、エイゴでソツロンなんて難しいンダカラ、

 ニホンゴでもイインヤカラネー!ホンマニモー」


サルズ教授に何度も言われるたびに、絶対に英語で書いてやると思った。

それも、CDがついた、雑誌の付録のようなユニークな卒論を!


ミスターサルズと名高い教授のゼミを選んでいて正解だった。

卒論のお題は「自由」だったからだ。

関西で、伝統舞踊の「能」を広める結構有名人であるサルズ教授のその自由な発想が私は大好きだった。


そして私は、自分が歌うCD付きの、なんともすっとんきょうな卒論の製作にとりかかることになる。


あそこで歌えたからこそ。



全部、全部、今につながっている。


「dreaming」に出会えたからこそ。
click!![VOON] dreaming


そんなことを考えながら、はじめて人の前で「dreaming」を歌う自分の声を古くなったMDから聞いて、涙が出そうになりました。


Over the Rainbow at UCSD by Chiaki & Chris
click!! Over the Rainbow Video by Kurai on Myspace


What a wonderful world by Chiaki & Monique (with Jessica)
click!! What a wonderful world Video by Kurai on Myspace



たまにはこんなブログもあり・・かな☆